【Stable Diffusion】誰でも簡単!ロゴ案をAIに作らせてビジネスを加速させよう

2023/06/26

【Stable Diffusion】誰でも簡単!ロゴ案をAIに作らせてビジネスを加速させよう

企業やサービスの顔とも言える「ロゴ」。その制作は、表面的な美しさだけでなく、その背後にあるビジョン、目標、ブランドの個性を正確に反映しなければならないため、極めて難しいタスクと言えます。

デザインのプロフェッショナルでさえ、一つのロゴを生み出すまでには多くの時間とコストが必要になります。この際、もしもロゴの案をAIで大量に作成することが出来ればどうでしょうか。AIを使ってロゴ案を大量に生成することで、より多くの創造的な選択肢を得ることができ、時間とコストを節約することができます。

本記事では、生成系AIのひとつであるStable Diffusionの導入と、簡単なロゴ案作成について解説します。

導入

Stable Diffusionは様々な利用方法がありますが、本記事では自身が所有するWindowsPCにて生成する方法を解説します。

本記事での推奨環境は下記2点とします。

  • Windows11
  • GeForce RTX Series

※Windowsは10でも問題無いと思われますが、筆者の環境がWindows11のため推奨環境とします。

必要最低限の導入は下記の3ステップとなります。

  1. Pythonの導入
  2. Gitの導入
  3. Stable Diffusion web UIの導入

Pythonの導入

Stable Diffusionを動作させるためPythonを導入します。

まずはPythonが入っているかどうかを確認します。PowerShellにて下記のコマンドを入力し、バージョン情報が返ってくる場合はすでに導入済みとなります。

python -V

バージョン情報が返ってこない場合は下記のコマンドでPythonを導入します。

※ここではwingetを使っていますが、他の方法で導入しても問題ありません。

winget install -e --id Python.Python.3.10

Gitの導入

Stable Diffusion web UIを導入するために先にGitを導入します。

まずはGitが入っているかどうかを確認します。PowerShellにて下記のコマンドを入力し、バージョン情報が返ってくる場合はすでに導入済みとなります。

git -v

バージョン情報が返ってこない場合は下記のコマンドでGitを導入します。

※ここではwingetを使っていますが、他の方法で導入しても問題ありません。

winget install -e --id Git.Git

Stable Diffusion web UIの導入

Stable Diffusionは本来Pythonのコマンドラインで動作させるものですが、GUIの方が簡単なためGUIを導入します。

詳細な情報はリンク先をご確認ください。ここでは導入方法と実行方法のみを記載します。

https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui

Gitにてcloneします。任意のディレクトリで問題ありません。

git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git

cloneが出来ましたら、フォルダ内のwebui.batを実行すればあとは自動で導入が完了します。初回はモデルのダウンロードなどがあるため時間がかかります。

最終的に下記のようなメッセージが表示されていれば正常に実行できています。

Running on local URL:  http://127.0.0.1:7860

ロゴの生成

ここまで進めたら、まずはロゴを生成してみます。

Promptにはとりあえず「logo」として、9枚連続で生成できるようにBatch countを9としておきます。あとはGenerateを押せば開始されます。

実際に生成された画像が下記になります。ロゴのような画像が生成されました。

再度、Generateを押せばいくらでもロゴを生成することができ、これを眺めているだけでも楽しいかもしれません。

しかし、logoという指定だけではランダム性がありすぎるため、もう少し実用的な例を記載していきます。

生成に注文をつけていく

ここまでAIがロゴを作ってくれるという話を解説してきましたが、AIも指示が無いとうまく理解できません。いくつかの指示を追加します。

今回は「アウトドアメーカーのロゴ」を作ると仮定します。先程のPromptに追加でmountainと入力し、アウトドアのイメージを伝えます。

山が考慮されたロゴができあがりました。赤い色のロゴが格好良さそうなので、次は赤色を指定します。

山、赤。この2つが考慮されたロゴ画像ができあがりました。

いかがでしょうか。実用的なロゴ案ができたと思います。

少し慣れてきたら

下記のサンプルをご覧ください。

こちらは「パンダをモチーフにしたサーフィンショップのロゴ案」ということを最初から念頭において作成したものになります。

ここまで紹介してきた例よりもクオリティが高いものが生成されました。

この記事では触れませんが、下記のような追加の知識があれば生成できます。それぞれが個別の技術記事になるほどの情報量のため、ご興味があれば挑戦してみると面白いかもしれません。

  • Prompt
  • Model / VAE
  • embedding
  • Sampler / steps
  • Hires,fix
  • Upscaler
  • img2img / Inpaint
  • 上記を理解した上でEagleなどを使った実際のWorkflowのノウハウ

まとめ

今回の記事では、Stable Diffusionを活用したロゴデザインの新たな可能性として、ロゴ案の作成をご紹介しました。ロゴは企業やサービスの顔とも言える重要な要素であり、その制作はクリエイティブな思考と高度な技術が求められます。しかし、AI技術の進歩により、これらのプロセスを大幅に効率化することが可能になったと、筆者は考えます。

しかし、現時点ではあくまでも案出しに留まります。これらのツールを効率化の補助として利用し、最終的なロゴはデザイナーと協力して作成すると良いロゴが制作できるかと思います。